子どもと屋久島の山を歩く

2026.04.15

先日、息子と一緒に山を歩いた。
場所は七五岳と烏帽子岳。

出発の直前、
まさかの木から落ちて片手を負傷。

普通ならやめる判断になる場面だったけど、
本人は「行く」と言う。

少し様子を見て、大きな問題はなさそうだったので、
そのまま山に入ることにした。

山に入ると、さっきまでのことはどこへやら。

キノコや大きな木を見つけては立ち止まり、
カメラを持って自由に遊ぶ。

なかなか進まないけど、
それを急かすことはしない。

そのペースに合わせて歩いていると、
自分の感覚も少しずつ変わってくる。

子どもは、目的地に向かって歩いていない。

その場にあるものに反応して、
ただ楽しんでいる。

途中、天気は崩れ、風も強くなる。

大人のほうが、
時間や天候を気にしはじめる。

そんな中で、子どもは言う。

「雨は降るかもしれないけど、止むかもしれない」
「上に行こう、そっちのほうが景色がいいから」
「“やってみよう”でしょ」

どこからか出てくる言葉に、
背中を押されるような場面が何度もあった。

今回の山行は、
行くかやめるかの判断も含めて、
ほとんどを本人に任せていた。

途中でしんどそうな瞬間もあったけど、
最後まで歩き切った。

七五岳も烏帽子岳も、
風の強い中で登頂。

日が暮れる前に下山。

最後の3kmは、
先頭を歩いて、そのまま止まらず進み続けた。

正直、驚いた。

子どもと山に入ると、山の見え方が変わる。

速さでも、距離でもなく、
どう過ごすか。

その時間そのものが、体験になっていく。

いい条件の日だけを選んで山に入ることが多かったけど、
それは少しもったいなかったのかもしれない。

山の中で一番大事なのは、
きっとシンプルで、

「やってみること」

それだけだと思う。


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